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答えに近づく感覚

 思考パズルに向かう生徒の様子から。

 常に手を動かし続け、行き詰っては消しゴムを使いまたやり直す生徒。一方、じっと考え続け、確実な個所を慎重に見極めて解き進め、ほとんど消しゴムを使わない生徒。大きくこの2パターンに分かれます。

 洋服のボタンをかける場面を想像してみてください。前者は真ん中辺りからかけ始めて、合わなければ全部はずし、合うまでボタンをかけ続ける試行錯誤タイプ。後者は慎重に考えてボタンと穴の端同士を見つけ、そこから先は自然と合っていくタイプ。前者もいずれは端に注目することに気付くでしょうから、教えたりはしませんが…。

 まず、どちらのタイプもストップをかけても止めないほど生徒は集中しており、感心させられます。子どもの知的欲求の大きさは大人の想像を超えているんですね。ただ、パズルの目的は後者タイプの子どもを育てることです。

 どんなに難しい(と感じる)問題やパズルでも、当たり前ですが確実な糸口はあります。そこに気付き、そこから徐々に整理を進め、答えが加速度的に近づいてくる感覚は快感で、私でも「解き終わりたくない!!」と思うほどです。つまり、いわんや子どもは!!ということです。

 パズルや算数・数学を通じ、その感覚を味あわせることができたなら、おそらく子どもは放っておいても伸びていくことでしょう。

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